不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下


確かに、リンが狙われる理由に"普通じゃない何か"があるのは分かっていた。


けど、それが超能力だなんて誰が気づく…?
ましてや治癒能力だなんて……





「お前は何でそんな大事なこと今の今まで言わないわけ?バカか?バカなのか?」


ツバサさんはドラム缶の上に座ると、頭を抱え込んだ。


…俺も今頭を抱えたい気持ちでいっぱいだ。



「リンちゃんは俺たちに危害が加わるのは1番に恐れていたからね。アカリもそれを恐れてたんだろうけど…、今回記憶消されなかったっていうことは俺たちのことを直接始末しに来る可能性だって考えられる」



ハルキさんの言葉に俺たちは一気に心臓が凍りついた。






< 52 / 132 >

この作品をシェア

pagetop