不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
「あぁ、登録された指紋の奴があの木に触れればゲートが開く」
最先端すぎて、思わず絶句した。
きっと中に入れば、俺たちの知らない世界がそこにある。
何を見ても驚かない、そんなのは無理な話だ。
それよりも…
「2人はアカリを連れて来るよう言われたんだよね?この人数入って本当に平気?」
俺は最終確認をするように、危惧していることを聞いた。
俺たちが入れないとなると、アカリだけが入ることになる。
……それは避けたい。
「無理やり入るのが俺らだろ!!」
復活したツバサが叫ぶ。
やはりこいつは目立つなという意味をわかっていないらしい。