不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
その時だった。
____________ドゴォン!!!!!
「?!」
ここにいる全員が、声にならない驚愕をした。
暗闇の中、耳を劈くような音と共に、足元が大地震の様にグラグラと揺れる。
パラパラと上から降ってる砂に、崩れてしまうんじゃないかとすら思える。
「おい、なんだこれ…!」
「く、崩れたりしないですよね?!」
「一体なにが…?!」
声が聞こえるが、暗闇で混乱してるのもあって、誰が言ってるのかがわからない。
「みんな落ち着け!!」
なんて言ったが、1番落ち着いてないのは俺かもしれない。
くそっ、何だだこれは…!
侵入したのがもうバレたのか?!
立っているのもやっとの振動は続くが、なんとか冷静になるよう、心を落ち着かせると、
聞こえてきたのは、
「まずい…!!」
初めて聞く、アヤトの焦る声だった。