Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
隣に居るユウに、抱き付いてしまいたい。抱き付いて、抱き締められて、その柔らかい唇にキスをしたい。息が上がるくらいまで、どろどろに。そして強く強く、力一杯抱き締めてほしい。
彼の隣で、笑っていたい。この写真のように、彼の隣に。彼の“特別”になりたい。
好きだ、どうしようもなく。
ずっと気のせいだと誤魔化してきた。その一因はやっぱり達弘で。
素直にその気持ちを認めるのが怖かったんだ。
でももう、誤魔化せない。ユウが笑いかけてくれるだけでほら、心臓がオーバーワークに音を立てている。
「今送っといた。あ、はいこれ」
彼はチョコバナナを差し出した。
「あ、ありがと」
声が一瞬裏返って彼が笑い、カアッと顔に熱が集まった。
もう正直チョコバナナなんて食べられないほど苦しかったけど、それを紛らわせるように口に入れる。
「へーこういう味なんだ、チョコバナナって」
「ん、これ美味しい」
そうやって二人で笑い合う。
また胸が苦しくなったけど、それよりももっと満たされる。
ああそうだ。悔しいけど、これが恋だ。
どんなに苦しくても、誰かを想う気持ちは何よりも幸福感に溢れている。