Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「大丈夫だーって! むしろ私が男だったら優子の泣き顔見れてラッキーくらいにしか思わないって!」
「そりゃあんたはね」
「あっ、ひどーい! 人をエロ親父みたいに」
「自分で言い出したんだろうが」
美穂はそう言ってくれるけど、実際ユウがどう思ったかなんて分からない。
重いと思われても仕方がない。面倒臭いと思われても仕方ないと思う。
だってなんとなくLINEが素っ気ないんだよ。
私達はどっちも、本当に用がある時しか使わないけれど、返事は割と丁寧にする方で。
でも……気のせいかな。返事がいつもよりほんの少しだけ冷たいような、そんな気がしてしまう。ただの被害妄想だろうか。
それに実は私が人の目を気にしないというのは少し違う。
人の顔色ばかりうかがってしまう。そしてそんな自分が嫌いで。
見栄を張って気にしていない振りをしても、どこかで呆れるくらいずっとぐるぐると考えてしまう。
「大体ね、もしそんな小さいことであんたのこと嫌いになる人が居るなら、見る目が無さすぎんのよその人!」
「そうだな。元気出せって」
「……ははっ、そうかな。あ! 帰り気を付けて」
ばらばらと帰り出す周りに気付いてそう言う。
「あ、うん。ねー、優子も一緒に帰ろうよー。なんか最近帰ってくれなくない?」
美穂は少し不満げに頬を膨らませて可愛い顔をする。
「ごめん! 今日はちょっと用事あって」
「いっつもそう言うじゃん! ま、しょうがないね。じゃね!」
「じゃあ、またな」
「うん。バイバイ!」
また明るい顔を見せて、美穂と夏川は教室を出ていった。
ごめん美穂。一緒に帰らないのは、――。