Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「ねえ、今日泊めてよ」
「んー? どうした、そういう気分?」
「あ……いや、出来ればそういうの無しで」
そう。これがユウを探してた理由。
LINEが繋がってるから、それで泊めてって言えば良い話なんだけど。そうするとさ、セックスも込みになっちゃうでしょ?
それから流石にお正月だからユウにも予定、あるだろうし。
それに私はメールとか苦手で。
こういう交渉は直接言うのが1番手っ取り早いと思ったから。
「……いいよ。おいで」
「え!?」
「? 何だよそんなびっくりする?」
「だって……」
「……いいから。なんも遠慮しなくていい」
少し笑みを浮かべてユウは私の髪を撫でる。
何だかちょっと悔しいなあ。全部読まれてるような気がする。
「……ありがとう」
「おう」
それから、ユウはスーパーマーケットやらホームセンターやらと私を連れ回した。
「……で。なんか変な物ばっかり買ったね……?」
お餅、その他お節料理は分かる。……けど!
レジャーシート、簡易テント、寝袋、etc……って! 何、キャンプにでも行くつもり?
「ん? そうか?」
「そーだよ!」
「まあ、そのうち分かるさ」
ユウは機嫌良さそうに、珍しく鼻歌まで歌っている。
なんだか新鮮。