Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「うわ、俺達上使って良いの? ありがとう、しょうちゃん!」
「おうよ!」
ユウはそのまま上へと歩き出し、私はそれを追いかける。
その広場は“しょうちゃん”らが居る所から数メートル程高くなっていて、そこからは下にいる彼らの様子が良く見える。
「よし、まずはテント張っちゃおうぜ」
結局私は何をするつもりなのか教えて貰えないままテント張りやら何やら手伝ってしまった。
「はーっ、終わった……。ねえ、ちょっとユウ! そろそろ何するつもりなのか教えて」
「ん? 今日はここに泊まんの」
「ええっ!?」
「何だよ? ほら、寝袋ならあるぞ」
いや……そこじゃなくてね。そういう重要なことは最初に言えよ……!
と、抗議したかったが疲れていて私はテントの中に寝転がった。
今日のホームセンターで買ってた物って、これの為か。
……にしてもユウのこの行動力は何なの。普段はあんなにだるそうに生活してんのに!
「……そうだな。俺ももう寝るか」
私を見て、ユウもテントの中に入ってきて、寝袋の中に収まった。
「もう?」
真っ暗だから時間感覚が無くなりそうだが、まだ23時になる所だ。
「ん。明日ちょっと早いから」
「? 分かった」
私も大人しく寝袋に入る。
「あ、それとも年越し起きてたいか?」
「いや……別に」
「ふっ……だろうな。じゃ、おやすみ」
静かになったユウに釣られるように、私も眠りに飲み込まれていった。