Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
翌朝。
隣でモゾモゾと動く音で目を開けると、ユウの顔が目の前にあった。
「っ、びっくりした~……」
思わず小さく声を上げると、ユウもゆっくりと目を開ける。
「……おはよ。体、平気……?」
「っ……」
その言葉に昨日のことを思い出し、返事に詰まった。
自分でも顔が熱を持っているのが分かってしまう。
「え、何今更そんな反応……初めてでも無いんだから……」
「っ……う、うるさいなっ」
私は逃げるように毛布を被って彼に背を向ける。
「……ちょっと……可愛すぎるんだけど……。レーイ? 出ておいでー」
「やだ」
「何でよ。急に恥ずかしくなった? 結構気持ち良さそうだったしね?」
ユウの声が少し意地悪くなる。きっとニヤニヤ笑ってるんだろう。
なんかムカつくんだけど。
「それはっ、ユウがしつこいから……やめてって言ったのに」
「ははっ、そうだった。でもさ、最中の“いや”はゴーサインでしょ」
「何それ。どんな理論よ」
「男の常識。……で、体大丈夫そうか?」
そう言いながらユウが私の腰辺りにポンッと手を置いたから、ビクッと体が少し跳ねた。
「ふっ、前から思ってたけどお前結構敏感だよな」
「やめてよ」
『……随分と淫乱になっちまったな』
――違う、私は行為に溺れてなんかいない。あいつらとは違う。
あの声が聞こえた気がして、私は逃げるように体を丸めた。
「悪いことじゃないよ。可愛い」
毛布をめくりとられ、耳にチュッとキスされる。
「ひゃあっ!」
私が変な声を上げたのを見て、ユウはくっくっ、と笑っている。
「もうっ! ばか!」
「ごめんって。ほら、こっち向いてよ。レイ?」
ユウはずるい。そんな優しい声で呼ぶなんて。
観念して顔を向けると、彼は笑ってキスをした。