Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「やっ! やめてよ」
「えー、何今更~。良いじゃん」
「絶対生姜臭いってば」
「大丈夫だろ。最後にゼリー食べたし」
あ、そう言えばユウが食べたいと買ったゼリーをデザートに食べたんだった。
いやでも食後歯磨きもしてないのにキスするとか無理!
「だから、ね?」
首を縦に振る前に彼に唇を奪われた。
悔しいけど、彼の言う通りそのキスは甘い桃の味がする。
「もー、馬鹿! ん?……キャ!」
彼はそのまま私をベッドに押し倒す。
「もう一個、デザート頂戴?」
その言葉の意味が分からないほど鈍感では無いけれど。
「え!? 今? ここで? すんの!?」
「大丈夫、ゴム持ってるし」
いや、問題はそこじゃないし。てか持ち歩いてんの……?
「据え膳食わぬは男の恥~」
そんなことを爽やかな笑顔で言わないで欲しい。
「据えてない! 何も据えてない!」
「えー」
あ、そうだよ。ユウってふらふらしてるけど一応学生だよね?
よし、このまま引け!
「あ、明日! 大学は!?」
「そんなの大丈夫だろ。駄目だったらサボるし」
ええー? そういう人だとは思ってたけど! けども!
「私は学校あるから無理!」
「サボれよ」
「サボったことなんて無いし」
「へえ、真面目ー!」
大体、大学生が高校生にサボることを推奨するなよ!
「じゃあ、立てるくらいにはしてやるよ」
「なっ!」
そんなふざけた会話をしている内に彼は私の上着の下に手を滑り込ませている。
「あっ……もう~、馬鹿……」
諦めかけた時、ドンッとドアが叩かれて二人とも動きが止まった。
「な、何……?」