Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「ちゃんと話して。流石に心配だよ、あんな所で座り込んでたなんて」
「……元彼に、会ったの」
「うん」
「全部言わなきゃ駄目?」
「……強要はしない」
ユウらしいな、と思った。
でもこれは、全部説明しないと訳が分からない話になってしまう。
「じゃあ……全部言う」
この話を口に出すなんてしたことは無い。自分の無力さと……醜さを、再確認するのが嫌だから。
「中学2年の時、達弘って奴と付き合ってたの。だけど付き合って10ヵ月くらいの時、急に呼ばれて行ったらあいつとあいつの仲間に強姦されそうになった」
ユウは少し驚いたように眉をひそめる。
「でも私は大丈夫だったの、逃げたから」
そこから先、口に出すのが怖かった。
するとそれを感じたのか、ユウが私の手を握ってくれる。
あーもうほんと、ユウって出来すぎてる。
「その時、仲良かった……のかな……取り敢えず私は仲が良いと思ってた友達がいて。他の学校だったんだけど。で、達弘が私達が遊んでるのを見てたらしくて、紹介してよって言われて私は翠を達弘に紹介した。それは強姦されそうになる前で、達弘が最低だって知らなかった時」
「うん」
「私に逃げられた後、達弘は翠に手を出したの。……私は、何も知らなかった。達弘達が翠を輪姦す(まわす)ようになってから、半年も何も知らなかった。その間に翠は壊れていって、私が見た時は……その状況を楽しむようになってた」
すぐに翠を助けようとしたけど、もうそれも受け入れて貰えなかった。もう、私の知らない翠になってた。
私が、翠を壊してしまった。