愛する人を見つけた

「ユズは いつも遠慮深いからなあ。」
 
婚約指輪を 買いに行って 結局 私達は 結婚指輪を買った。
 

「だって。普段着けられないのに。もったいないよ。」

カルティエのラブリング。

隆三と ペアで着けているだけで 私は 指から愛が満ちてくる。
 

「食費も取らないし。俺 無駄使いしちゃうよ。」

隆三は 甘く 私の頬を突く。
 

「外では いつも リュウが 払ってくれるでしょう。私だって 働いているんだもん。少しは協力させて。」


私は 食事の材料を買うくらいしか 負担していない。

二人分の食費なんて それほどの金額じゃない。
 

「贅沢しないし。わがまま言わないし。家事は上手だし。最高の奥さんだ。」


夕食まで 済ませて帰った私達。

ソファで寄り添って、甘く語り会う。
 


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