愛する人を見つけた
香山さんとは あれから 毎日 会っていた。
私よりも 帰りが遅い香山さん。
私のアパートの近くで 香山さんは 私に電話をくれる。
私は アパートを出て 香山さんと 少し歩く。
「部屋に寄る?」
私が言うと、
「今度ね。」
と言って 香山さんは 私の部屋に 入ろうとしない。
肩を抱かれて 暫く散歩して。
その日のことを 話しながら。
そしてまた 香山さんは 私を アパートまで送る。
私を抱き締めて
「おやすみ。」
と言って帰っていく。