愛する人を見つけた

「私 加山雄三って どんな人かなって。リュウの顔を 見ちゃったの。」
 
「そう。ユズ 会計していて。俺に 笑顔を 向けてくれたよね。」
 
「リュウがイケメンで。驚いて 見つめちゃったの。目が合って 恥ずかしかった。」
 
「その時 ユズが『土曜日の10時』って 次の予約をしていたから。俺も次の予約、合わせたんだよ。」
 
「2回目に会った時 子供が 泣いていたでしょう。」
 
「そう。その時 ユズ すごく 優しい目をしたんだ。子供のせいで 診察が遅れているのに。全然 嫌な顔しないで。」
 
「リュウ 話しかけてくれたでしょう。怖いのかなって。その時の リュウの笑顔 優しくて。私 この人のこと 好きって思った。」
 

「俺も。あの日から ユズのこと 頭から離れなくなったんだ。」
 
「でもリュウ 次に会った時 私から 離れて座ったでしょう。」
 
「その方が ユズの顔が よく見えるから。」
 
「そうだったの?私 嫌われたと思った。」
 
「ユズ すごく 寂しそうに見えたよ。俺 本気で ユズを笑顔にしたいって思った。」
 
「私 リュウといると 笑顔になれたよ。」
 


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