もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
私も一口、紅茶を口に運んだ。

少ししてから「触ってみる?」と嶺が立ち上がり、グランドピアノの方へ私を呼んだ。

「何か弾いてみてください」
「恥ずかしいな。」
私の言葉に少し照れながらも嶺はピアノを弾き始める。

「これは俺が作った曲なんだけど、鈴に弾いてもらってかなりアレンジしたんだ。いわば二人で作ったといっても過言ではない曲。」

すごく優しい弾き方・・・音色・・・

私は目を閉じる。

何かが見えそうで見えない・・・。
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