もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「・・・っ」
私たちには言葉がなくても通じ合うものがある。

恭は何も言わず私が座っている大きな流木に座った。

・・・。

私が何かを話そうとしているのを恭はわかっているのだ。

これから話すことも、恭はわかっているのだとその時になってわかった。


「私・・・」
「うん」
「行くね」
「あぁ」
これ以上の説明はいらない。

きっと恭には私が嶺と一緒に行くつもりだというのが伝わった。
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