もう一度君と ～記憶喪失からはじまる2度目の恋～

新しい生活

朝目を覚ますと、ベランダに座っていることが多くある。
うまく眠ることができない日は、夜中にベランダから空を見上げて過ごすことが多い。

寒さを感じて私が起きると今朝もベランダに座っていた。

大きく深呼吸をしてから私は部屋に戻る。

そして着替えを済ませると浴室で顔を洗い、リビングへ向かった。


嶺と一緒にこのマンションで暮らし始めてからあという間に一か月。
敬語を使わずに会話ができるようにもなった。

私はリビングに入ると自動で開くカーテンを開ける。
グランドピアノに朝陽が反射してきれいだ。

それからキッチンへ向かい朝食の支度を始めた。