もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「うまい!」
私の作る料理を嶺はのこさずにいつも食べてくれる。
特に卵焼きが好きだという嶺。

ほとんど毎日のように私は卵焼きを作っていた。

「これも食べて」
いつの日からか、嶺は私の皿におかずを入れるようになった。

「お腹いっぱい」
「だめ。これ食べないと今日は動くの禁止にするぞ?」
時には厳しく私の体調を管理してくれている。

「それに今日は仕事手伝ってほしいんだ。いい?」
「もちろん」

私は徐々に嶺の仕事を手伝うことが増えていた。
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