もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「大丈夫か?」
恭が大きな手で私の頭に触れている手の上に手をのせる。
「痛むか?」
「・・・わからない・・・覚えてない・・・私また・・・?また忘れてるの・・・?」
口から出た言葉に同じ部屋にいる人が黙り込む。
恭だけが大きな手でポンポンと肩をさすり続けてくれていた。
「水瀬さんは神永さんと一緒に暮らすマンションの近くの公園で見つかりました。意識を失っていましたがバックに入っていた薬の袋で、救急隊員がこの病院へ連絡をくれたんです。」
医師がゆっくりとした口調で話を続ける。
「たぶん過換気症候群の発作を起こしたんだとは思われますが、その前に何があったのかはわかりません。でももしかしたら記憶が戻り始めているのかもしれません。」
医師の言葉に私は顔をあげた。
「潜在的に残っている記憶が戻ろうとする前に、記憶が混乱することがあります。もしかしたらその状態なのかもしれません。」
「記憶の混乱?」
「覚えていることを忘れたり、過去の記憶と今の記憶が混乱し始めることがあるんです。」
恭が大きな手で私の頭に触れている手の上に手をのせる。
「痛むか?」
「・・・わからない・・・覚えてない・・・私また・・・?また忘れてるの・・・?」
口から出た言葉に同じ部屋にいる人が黙り込む。
恭だけが大きな手でポンポンと肩をさすり続けてくれていた。
「水瀬さんは神永さんと一緒に暮らすマンションの近くの公園で見つかりました。意識を失っていましたがバックに入っていた薬の袋で、救急隊員がこの病院へ連絡をくれたんです。」
医師がゆっくりとした口調で話を続ける。
「たぶん過換気症候群の発作を起こしたんだとは思われますが、その前に何があったのかはわかりません。でももしかしたら記憶が戻り始めているのかもしれません。」
医師の言葉に私は顔をあげた。
「潜在的に残っている記憶が戻ろうとする前に、記憶が混乱することがあります。もしかしたらその状態なのかもしれません。」
「記憶の混乱?」
「覚えていることを忘れたり、過去の記憶と今の記憶が混乱し始めることがあるんです。」