もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「恭」
「ん?」
恭は再び手を動かし始める。

「ありがとう」
「うん」

二人でキッチンにたち朝食を作っているとものすごい寝ぐせ頭の嶺が起きて来た。

「ぶっ」
隣で吹き出して笑う恭。
嶺の寝ぐせのすごさに恭がツボに入ったらしい。

「すごい寝ぐせ」
私の言葉に嶺は恥ずかしそうに自分の頭を撫でた。

「そんなんじゃ治らなさそう」
「だな」
私たちは朝陽の差し込むリビングで、笑いあった。
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