もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
嶺が私を励まそうとしてくれているのが分かる。

そして、私の心はそんな嶺の励ましに、包まれて晴れている。



私も嶺も声をあげて笑いながらしばらくピアノを弾いて楽しんだ。



「ありがとう」
励まし支えてくれる嶺にお礼を伝えると、嶺は最高の笑顔で返してくれる。

少しずつ、言葉がなくても伝わるものが増えている。
でも私たちにとって一番お互いの言いたいことや伝えたい気持ちが届くのは・・・音楽なんだと思う。それはきっと今だけじゃなく、記憶を失う前からこうして伝え合ってきたのだろうと思った。
< 251 / 432 >

この作品をシェア

pagetop