もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
嶺の胸の中から見上げた月はまんまるで優しかった・・・。

私は今まで何度こうして月を見上げて来たのだろうか。
過去の私は月を見ながらどんなことを考えていたのだろうか。


嶺にこんなに愛されていたのに、嶺の元を去ったのはどうしてなのだろうか・・・。


そして・・・今頃・・・恭は何をしているのだろうか・・・。


過去と現在が入り混じる心の中で、月だけが明るくそれから歩く道を照らしているようだった。
< 264 / 432 >

この作品をシェア

pagetop