もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
しばらく沈黙が流れる。

口を押えて泣き続ける私。

恭は電話を切らずにそのままでいてくれている。


そして・・・
『鈴』
ともう一度私の名前を呼んだ。

『大丈夫。大丈夫だから。』
「・・・」
『鈴は鈴のままでいい。』
「・・・」
『どんな鈴も、ちゃんと鈴だからさ。』
「・・・」
『覚えてるか?俺の言葉。』
「・・・」
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