もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
そして翌日。

私は新幹線に乗り、嶺と一緒に、私が記憶を失う前に母と一緒に暮らしていたという街へ向かった。

そこは人口がかなり少ない場所。

嶺のマンションからは新幹線と電車を乗り継がないといけないような場所だった。



場所を知っている嶺について、私は母と一緒に暮らしていただろう部屋に向かった。
そこはお世辞にもきれいとは言えないようなアパートだった。

今はほかの人が暮らしていて中に入ることはできない。
仕方なく、私と嶺は近所を歩いて散歩することにした。

本当に来たことがあるのか、暮らしたことがあるのか疑いたくなるくらい、何も思いだせない。
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