もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「鈴のお母さんがメディアに取り上げられた俺たちを見て、俺にコンタクトをとってきたとき、俺たちは婚約していて、ちょうど鈴のお父さんにも挨拶をすませた後だった。」
嶺は公園のベンチに座りながら遠くの景色を見て話し始めた。
確か、嶺と再会してから、嶺に聞いた話では、私との婚約のあいさつのために嶺が私の母とコンタクトをとったと聞いていた。
「鈴には俺からお母さんに挨拶がしたくてコンタクトをとったって言ってたけど、本当はお母さんからだった。それで、鈴のことをメディアに売るような話を持ち出されたんだ。生活保護を受けてる自分の存在と、昔メディアでも名前が売れて、そのあとも突然メディアから姿を消した鈴のことを今でも追いかけているマスコミ関係者もいるんだ。」
「・・・脅しってこと?」
「・・・目的が何なのか知りたかった。」
嶺は私の質問に対しては、その答えを濁した。
「お金でしょ?」
「・・・その時お母さんには付き合っている人がいたらしいんだ。あとから知ったんだけど。事実婚状態だったらしい。年齢もお母さんよりも二回りも上の人だったって聞いてる。」
「・・・・」
「二人とも重い病気で・・・きっと医療費がかさんでたんだと思う。」
いいにくそうに言葉を濁す嶺。
嶺は公園のベンチに座りながら遠くの景色を見て話し始めた。
確か、嶺と再会してから、嶺に聞いた話では、私との婚約のあいさつのために嶺が私の母とコンタクトをとったと聞いていた。
「鈴には俺からお母さんに挨拶がしたくてコンタクトをとったって言ってたけど、本当はお母さんからだった。それで、鈴のことをメディアに売るような話を持ち出されたんだ。生活保護を受けてる自分の存在と、昔メディアでも名前が売れて、そのあとも突然メディアから姿を消した鈴のことを今でも追いかけているマスコミ関係者もいるんだ。」
「・・・脅しってこと?」
「・・・目的が何なのか知りたかった。」
嶺は私の質問に対しては、その答えを濁した。
「お金でしょ?」
「・・・その時お母さんには付き合っている人がいたらしいんだ。あとから知ったんだけど。事実婚状態だったらしい。年齢もお母さんよりも二回りも上の人だったって聞いてる。」
「・・・・」
「二人とも重い病気で・・・きっと医療費がかさんでたんだと思う。」
いいにくそうに言葉を濁す嶺。