もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
栄養失調とひどい脱水の状態で発見された私。

ひとり糖尿病の症状が悪化して亡くなっていた母。

あとを追うように自ら命を絶ったその男性。


何かがある・・・


「話してないことが多すぎるよな。ごめん。」
「・・あとは・・・?」
嶺はまだ何かを話していないような表情だった。

今までの話でも、嶺は何かをいつも黙っているような、秘密を守ろうとしているような気がしていた。

その核心に迫ることが少し怖くて、私はいつも聞けずにいた。
でも、今こそ聞く時だと、大きく深呼吸をして、嶺を見た。
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