もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「俺、待ってるぞ。まだ、あの海で、あの家で。鈴を待ってる。」

鈴のいない家はやけに広く感じている。

あの部屋はまだそのままになっていて、片付けられていない。


今ごろ記憶を取り戻しているかもしれない。



俺のことを忘れてしまったかもしれない。



そんなことを考えながら、いつも海を見ている。


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