もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
眠り続ける鈴にそんなことを思いながら、俺は神永さんも同じように鈴を2年以上待ち続けていたのかもしれないと思った。

想像でしかなかった神永さんの鈴への想い。

離れているあいだ、鈴がどうしているかわからなくて不安だった。


俺はまだ場所が分かっているから、神永さんの状況とは違うかもしれない。

でもそれでも十分に心配で不安で苦しい。



こんな思いをもっと長く味わっていた神永さんが、再会した鈴の隣に俺がいるのを見てどんな気持ちだったか・・・。

想像を絶する想いをしながらも、鈴を支え続けている神永さんに、俺は謝ることしかできなかった。

< 327 / 432 >

この作品をシェア

pagetop