もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
あなたへの道
大きな大きなステージの中央に、グランドピアノが置かれている。

まぶしいほどのいくつものライトに照らされてまぶしい。

そんなピアノの隣に立ち、客席の方を見て深く深く頭を下げる。


途端に全身に響いてくる拍手の嵐。


会場にいるたくさんの観客が立ち上がり、その手を鳴らし私に注目している。



私は、自分の立ちたかった場所に立っている。

大きなホールのステージの上。

私が自由に羽ばたける場所に。
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