もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
完全に記憶を取り戻した私は、自分の足でちゃんと立てるように、一度お父さんの家に住まわせてもらい、仕事を始めた。

大好きな音楽に関わる仕事。

聴いた曲を譜面に落とす仕事を始めると、その仕事に関わっていた人の中にプロの作曲家がいて、私に作曲を教えてくれた。

ピアノももう一度ちゃんと弾き始めて、ピアノを演奏する仕事ももらえるようになった。

今は大きな事務所に所属して、作曲や編曲、演奏者として仕事をしている。

お父さんの家から出て、グランドピアノを置ける部屋に引っ越して一人暮らしをしている。


部屋には最低限の物しか置いてはいない。

一番必要なものはピアノだから。
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