もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「不利だってさっき言っただろ?」
「・・・うん」
「だから俺はうまく愛せないと思う。」
恭が私を見る。

「想いは大きくても、うまく・・・伝えられないと思う。どうしたらいいかわかんないんだ。」
「うん・・・」
「でも、この気持ちは本物だから。」
私は恭の唇にそっと口づけた。

十分だよ。

十分、恭からの愛、伝わってるよ。

この唇から伝わる温度も。

抱きしめてくれるぬくもりも。

恭からの言葉にも愛がたくさん詰まっている。
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