もう一度君と　～記憶喪失からはじまる2度目の恋～
そこから嶺のカワウソトークがはじまった。

生き生きとしながら写真や動画をみせてくる嶺。

露出する仕事をほとんどしていない嶺。

家でペットを飼い始めたことはまぁいいとして・・・少し心配になる。

ちゃんとご飯を食べて、誰かと話をしたり関われているのだろうか・・・。

「鈴」
「ん？」
急に私の名前を呼ばれて私がピクリと体を跳ね上がらせると、嶺が鋭い視線を私に向けていた。

「お前今、いい年の男が一人でペットに肩入れすぎてて心配とか思ってただろ」
「そんなことないよ。かわいいよ、カワウソ」
カワウソは本当にかわいらしかった。
まさかの犬でも猫でもないカワウソというのが意外だった。でも納得できるかわいらしさだった。
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