もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
どこまでも広がる海原。

海岸にある大きな木に座り、一日を振り返りながら夕日が沈むまで海を見つめる。

これは私が恭と再会してからも変わることのない習慣だった。

これをしないと正直落ち着かない。


両手を空に伸ばして大きく大きく息を吸い込む。


すると『ザクッザクッ』といつもの足音が聞こえて来た。

恭だ。
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