もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「あっ」「あー」
その時ちょうど鈴のお腹がぽこんと動いた。
「なっ届いてる」
「うん」
「あーかわいいなー。生まれる前からこんなにかわいいのに、生まれたら俺、ぶっこわれるかもな」
真剣な表情で言った恭の言葉に鈴は吹き出して笑った。

どんなことが正解かはわからない。
でも生まれたらやってあげたいことも、やりたいこともたくさんある。

鈴は幸せをかみしめながら、恭の体に抱き着いた。

恭はそんな鈴を抱きしめる。


二人は幸せをかみしめながら眠りについた。

その晩、同じ夢を見た。

幼い男の子と3人で一緒に歩いている夢だった・・・
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