もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「よかったか?」
「え?」
病院からはタクシーで恭の家に向かうことにした私たち。
恭が私の体を支えてくれている。

タクシーに乗り込むと、恭が私の顔を覗き込むながら話始めた。

「神永さんを家に呼んだこと」
「わからない。」
「・・・」
「でも、このままではいられないし。あそこで全部話は聞けなかったから・・・」
「そっか」
「・・・ごめんなさい」
「ばか」
謝る私に恭はいつものように私の額をつんとつついて笑った。

「ねぇ、恭」
「ん?」
「・・・私はどうしたらいい・・・?」
つい、答えが欲しくなって聞いてしまった私。
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