もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
「すみません。かけるものと、薬を用意するんで、離れます。」
恭は嶺に断って私から離れた。
目を覆ったままの私。
嶺が近くで心配そうに私を見つめていることは目を開けなくてもわかる。
少しの間の沈黙の後、私の目を覆っている手に、あたたかい手が触れた。
そのぬくもりが恭じゃないと私にはすぐにわかる。
「・・・どうしてあげたらいいかわかりません。今の俺には・・・。鈴と・・・あなたとどんな風に話をしたらいいかも、わかりません。でも・・・」
嶺の声が頭上からふってくる。
「ずっとあなたを探していました。俺が守り切れなかったあなたをずっと。」
「・・・」
「あなたの夢まで見て、幻まで見て・・・」
「・・・」
「鈴・・・。名前で呼んでもいいですか?」
どこまでも切なく遠慮がちな声に、私は目を覆ったまま頷く。
恭は嶺に断って私から離れた。
目を覆ったままの私。
嶺が近くで心配そうに私を見つめていることは目を開けなくてもわかる。
少しの間の沈黙の後、私の目を覆っている手に、あたたかい手が触れた。
そのぬくもりが恭じゃないと私にはすぐにわかる。
「・・・どうしてあげたらいいかわかりません。今の俺には・・・。鈴と・・・あなたとどんな風に話をしたらいいかも、わかりません。でも・・・」
嶺の声が頭上からふってくる。
「ずっとあなたを探していました。俺が守り切れなかったあなたをずっと。」
「・・・」
「あなたの夢まで見て、幻まで見て・・・」
「・・・」
「鈴・・・。名前で呼んでもいいですか?」
どこまでも切なく遠慮がちな声に、私は目を覆ったまま頷く。