もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
もしかしたら、私が殺したの?


母親と二人で暮らしていて、私が母親を・・・?


「鈴のせいじゃない。それに鈴がお母さんと同居していたかは定かじゃないんだ。」
嶺が私をかばうように言う。


「今日はここまでにしましょう。」
恭がすぐに私の異変に気が付いて話を止めた。
「鈴、知りたいと思う気持ちも、記憶を取り戻したい気持ちもわかるけど、鈴の体が限界だ。今日は休もう。」
「いやだ・・・」
「ダメだ」
そう言って恭は私の体を抱き上げて、私をもう一度部屋の布団に寝かせた。

「神永さんはしばらくここにいられるみたいなんだ。俺も明日から仕事があるから、ずっと鈴と一緒にいることはできないけど、神永さんがいてくれる。聞きたければ聞けばいいし、一人で話を聞くのが怖かったら、仕事から帰ってきてからいくらでも付き合うから。」
そう言って恭が私を見つめる。
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