もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~
いつの間にか眠っていた私。
目を覚ますとそこには私の眠る布団の横で私の手を握りながら横になり眠る嶺がいた。

きれいな顔・・・。白い肌。筋の通った高い鼻。
長いまつげ・・・。

握られた手に視線を移す。
細くて長い指。大きな手。

この指でピアノを弾くのか・・。

ふと私は自分の手に視線を移す。

私も、もう一度この手でピアノを弾くときがくるのだろうか。




私はそっと嶺の手をはなして部屋から出た。
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