もう一度君と ～記憶喪失からはじまる2度目の恋～

「ゴホッ・・・・ゴホッ・・・はっ・・・・はぁっ・・・」
こんなに苦しくても、思い通りにならない。

記憶は戻らない。

この苦しみは、私が自分の記憶の中に閉じ込めている過去の私からの罰なのだろうか・・・
それとも、亡くなった私の母の恨み・・・？

私は周りの人をどこまでも不幸にする・・・疫病神だ・・・

うまく息ができない・・・。
このまま死んでしまえたら楽になれる・・・？


心の闇からそんな悪魔のささやきが聞こえてくる。

だめだ・・・約束した・・・恭と約束したじゃない・・・海で・・・約束したのに・・・

それすら守れないの・・・？