月刊ヤングMAGAZIN
椛の頬に触れた
「椛、ほっぺ冷たい…」
椛が目を閉じた
ーーー
「嵩琉の鼻も冷たい」
オレの足に椛が自分の足先をくっつけた
「冷たっっっ!やめろよ
寒いの?椛」
「寒い…
脚が冷たい」
「どこ?…ここ?」
「うん」
「うん…て、オマエいつもズボン短くない?
冬なんだから、もっと脚隠せ…」
って…
椛の太もも触ってるオレ
ーーー
ーーーーー
こーなるよね…
「嵩琉、好き…」
「オレも…」
ーーー
椛ちゃんに迷惑かかるようなことしないでね!
オレに刺さってる言葉が蘇った
「椛、なんかあったら…
責任取るから…」
「…ん?」
「なんでもない…」
椛の首元にキスした
ーーーーー
ネックレスが光った
ーーーーー
ーーー
椛のパーカーのジップを下ろした
アレ…
椛、ブラ着けてる
「嵩琉に怒られるから
してきた…」
ーーー
「かわいい…椛…」
ーーー
「痩せたから…かわいいのにした」
いや、ブラじゃなくて…
ーーーーー
ーーー
「ブラ…外さないの?」
椛が聞いてきた
「今日は、外さない…」
ーー
「なんで?」
「だって、オレのために
かわいいのしてきてくれたんでしょ」
「うん」
ーーー
「好きだよ…椛…」
ーーーーー
「私も大好き…」
ーーー
「椛…」
ーーー
「あ…」
なに?その色っぽい声
「メイクしてくるの忘れた…」
そっちの、あ…?
感じたのかと思ったのに
ーーー
「メイクなんかしなくても
かわいいよ」
ーーーーー
「ホントに?
今日も嵩琉にかわいいって思われたくて
メイクしてったのに…
嵩琉に取られた…」
ーーー
「オレ以外の人にも見られるの嫌だったから…」
ーーー
「うん、ごめん…」
「別に謝んなくていいけど…」
ーーー
ーーーーー
「かわいいよ、椛…
かわいくて、仕方ない…」
ーーーーー
「痩せたから、胸小さい?」
「椛、ちょっと、黙ってて…」
「なん…」
ーーーーー
ーーーーー
ーーーーー
オレは椛の口を塞いだ
ヤリながら
こんなに会話してるヤツいるの?
オレが見る卑猥な動画には
いないけど…
こんな奴等
こんな彼女
こんなかわいい子
ーーーーー
「嵩琉…」
「…ん?」
「幸せにしてくれて…ありがとう」
ーーーーー
「オレも幸せだよ…」
ーーー
「ねぇ、胸小さい?」
「椛、うるさい!
まだデカイわ!」
ーーーーー
さっきまで冷たかった
椛の身体が
熱を保ってた
メイクなんかしなくても
潤んだ瞳
艶っぽい唇
椛は綺麗だった
「嵩琉…」
「…ん?」
「サンタさん来たね…」
「きたね…」
鈴の音と
トナカイのそりの音
聞こえたね…