月刊ヤングMAGAZIN

椛の手を繋いだ




目の前に住んでるのに


制服の椛を見かけるのは

あまりなくて


ゲームで
レアキャラに出会った時みたいな気分になる





椛はマフラーを鼻まで上げた


オレと同じマフラー



制服が違うから
マフラーだけ同じにしたいって

椛が買ってくれた




「ここの公園
1番好きだったな…」


歩きながら椛が言った


「懐かしい…
嵩琉といつもここに入って遊んでた」



三角の遊具



この中でよく椛と

ままごとみたいな遊びをしてた



あの時も椛に
セリフみたいなこと言わせられてたな…



「中、入れるかな?」



オレは小さい入り口から

身体を小さくして中に入った



椛も入ってきた




「こんな、狭かったっけ?」


「嵩琉、頭ぶつかりそうだね」




「そーだ…
ここで一緒に食べよう!」



「うん」




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