月刊ヤングMAGAZIN

オレはクローゼットからパーカーを出して

椛に渡した



「中学の時から着てるから
袖とかボロいよ…
こんなので、いいの?」



「うん」



椛は嬉しそうに

パーカーを抱きかかえた




「嵩琉の匂いがする…」

パーカーに顔をつけて椛が言った




「え…なんか…変な人?」



「うん…変な人…」



椛がパーカーに顔をつけたまま笑った

上目使いでかわいかった



自分が抱きしめられてるわけじゃないのに

なんか、ムズムズする





まぁ、いいや…


そんなので喜んでくれるなら




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