月刊ヤングMAGAZIN
花火の余韻
ドーン…ドーン…ドーン…
「嵩琉と花火、嬉しいな」
「ずっと当たり前だったのにな…」
「去年は私のせいで来れなかったけど
これからも一緒に来れるといいな…
…
…来れる?…かな?」
「うん…来れるでしょ」
ドーン…ドーン…
いつもの土手に座って見た
いつもココ
穴場なのか誰もいない
プライベートビーチ✕
プライベート土手◎的な?
子供の頃は
椛の家族とうちの家族で来てたけど
また家族が増えることもあるのかな?
なんて…
お互いに違う相手と結婚して
それぞれの家族で来るなんてことも…
なくはない
今は
そんなこと考えたくないけど…
椛と一緒しか考えられない
ドーンドーン…ドーン…
「ずっと、嵩琉と…」
ドーンドーンドーン…ドーンドーンドーン…
え、椛、なんて?
花火の音で聞こえなかった
ドーンドーン…ドーン…ドーン…
「椛、浴衣似合うよ」
「ありがと」