月刊ヤングMAGAZIN
オレの胸に顔を付けてる椛を見た
椛?
息ができないくらい
泣いてた
「椛…?」
「嵩琉…
ありがと…
…
進路志望まだ出してないのに…」
「やっぱり出さないとか?」
「んーん…
…
ずっと、ちっちゃい時から
ずっと、ずっと、
嵩琉のお嫁さんになりたかった
…
出しても、いいの?」
「うん、いいよ」
「嬉しい…
嵩琉…嬉しいよ…
…
出す前に
決まっちゃった、ね…」
椛はオレのシャツを掴んで
グシャグシャになって泣いた
「泣くなって言ったじゃん」
「だってぇ…」
かわいいな、椛
「それでね、椛
オレ、ずっと椛に勉強教えてもらってたのに
悪いんだけど…
大学受験やめて
就職しようと思ったんだ
…
そしたら
高校卒業してすぐには無理だけど
少しでも早く椛と結婚できるかな…って」
「嵩琉、いいの?」
「うん」
「私も頑張って働くね」
もしかして椛
その為に就職って言ってたの?
夢のためって…
椛…
ずっと夢のために考えてたんだ
オレのために