月刊ヤングMAGAZIN

「橘さんて彼女いるんですか?」



職場の同期の富田さんに聞かれた



「うん、いるよ」



「かわいいですか?」



「うん、かわいい」



「橘さん、そんな顔するんですね
仕事の時はいつも真剣な顔してるけど
今デレデレですよ」



「うん、大好きなんだよね」



「まだ付き合ったばっかりとか?」



「いや…もぉ1年以上経ってるし
ずっと前から好きだった
生まれた時から椛しか好きじゃないかも」



「ナギさんて言うんだー
そんなに愛されてたら嬉しいだろうな…」



「富田さんは?
彼氏、いるんでしょ?」



「なんでわかるんですか?」



「いそうだから」



富田さんは普通にかわいかった



柔らかくてフワッとした感じが

男ウケしそうな



ノリもよくて話しやすいし



まぁオレは椛しか考えられないけどね



「富田さんの彼氏は?
どんな人?
同じ年?
同じ高校だったの?」



「年上です
大学3年生です

高校の時にしてたバイト先で知り合って…」



「そーなんだ
毎日会ってるの?」



「就職活動が忙しくて…
ずっと会ってません」



「そっか…
会いたいよね…」



「会いたいですね…」



富田さん寂しそうだな…



オレは椛とどれくらい会わなくても平気かな?

ほぼ毎日会ってるから想像できない

いつでも会える距離にいるし



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