月刊ヤングMAGAZIN
窓を開けて外の空気を入れた
夏の匂いがした
「今年も花火行く?」
椛に聞いた
毎年、椛と町内の花火大会に行ってた
「んー、行きたいけど…
グラビア掲載中は
男の子とふたりでいるところとか
見つからないように…って
事務所と約束なんだ…ごめん」
男の子って…
オレ…?
「男の子って…
オレ、別に
ただの幼なじみじゃん!
…
じゃあ…
もぉ、ここにも
来ないほうがいんじゃん?」
冷たく言ってしまった
「ただの、幼なじみ…
…
そーだね…
私、軽率だったね…
しばらく、来ないね…ごめん…」
椛は、オレの部屋から出て行った