死にたがりの僕が、生きたいと思うまで。
「あづ、俺はいいって」
「いい加減しつこいぞ潤!ここまで来たならお前も入れ!」
お昼頃。廊下から大声が聞こえてきた。なんの騒ぎかと思って身体を起こすと、病室のドアの前で、潤とあづが言い争いをしていた。
「でっ、でも!」
「いーじゃん!……俺、潤もなえと仲良くなんなきゃ嫌だよ」
拗ねるみたいに頬をふくらませてあづは言う。ドア越しでもあづの声は大きくて、よく聞こえた。
「……ああもう、わかったよ」
あきれたように肩を落とし、潤はそう言うかのように口を動かす。あづより声が小さいから、本当にそういったかはわからない。でも、多分そう言った。
「やっほー! なえ!」
病室に入ってくるなり、あづは声を上げる。一緒に入ってきた潤は、何も言わず丸椅子に座った。
「うわっ、本当に来た」
俺は嫌そうな顔をして言う。
「当たり前だろ。お前が来いって言ったんだから」
「うるせえ」
「……否定しねぇのかよ? うわっ、マジ? あづすげーじゃん。本当にこいつにまた明日来いって言わせたのかよ!俺はてっきり冗談だとばかり……」
潤は目を見開いて叫んだ。
「ああ!だから言っただろ!絶対仲良くなれるって!」
嬉しそうに笑ってあづは言う。
「……俺はこいつと仲良くする気なんか」
「そんなこというなよー。なえも友達は大勢いた方が楽しいだろ?」
俺の隣に座り、あづは俺の肩に腕をのっけて、足をブラブラと動かす。
「……別にお前のこと友達だなんて思ってないし、これから友達になる気もねぇ」
俺はあづにデコピンをして憎まれ口を叩く。
嘘だ。
俺は少なくとも、あづには心を開きかけている。友達だと思ってなくても、友達になりたいとは思っている……かもしれない。
「いやそれ絶対嘘だから!友達だと思われてなかったら絶対帰れって言われてるし! なぁ、潤?」
「……まぁ、確かに帰れとは言われてないな。この前来た時と違って」
「だろだろ? やっぱ今日来て正解だっただろ?前より丸くなってるし」
「……まぁ、前よりはな」
控えめに潤は頷く。
「いい加減しつこいぞ潤!ここまで来たならお前も入れ!」
お昼頃。廊下から大声が聞こえてきた。なんの騒ぎかと思って身体を起こすと、病室のドアの前で、潤とあづが言い争いをしていた。
「でっ、でも!」
「いーじゃん!……俺、潤もなえと仲良くなんなきゃ嫌だよ」
拗ねるみたいに頬をふくらませてあづは言う。ドア越しでもあづの声は大きくて、よく聞こえた。
「……ああもう、わかったよ」
あきれたように肩を落とし、潤はそう言うかのように口を動かす。あづより声が小さいから、本当にそういったかはわからない。でも、多分そう言った。
「やっほー! なえ!」
病室に入ってくるなり、あづは声を上げる。一緒に入ってきた潤は、何も言わず丸椅子に座った。
「うわっ、本当に来た」
俺は嫌そうな顔をして言う。
「当たり前だろ。お前が来いって言ったんだから」
「うるせえ」
「……否定しねぇのかよ? うわっ、マジ? あづすげーじゃん。本当にこいつにまた明日来いって言わせたのかよ!俺はてっきり冗談だとばかり……」
潤は目を見開いて叫んだ。
「ああ!だから言っただろ!絶対仲良くなれるって!」
嬉しそうに笑ってあづは言う。
「……俺はこいつと仲良くする気なんか」
「そんなこというなよー。なえも友達は大勢いた方が楽しいだろ?」
俺の隣に座り、あづは俺の肩に腕をのっけて、足をブラブラと動かす。
「……別にお前のこと友達だなんて思ってないし、これから友達になる気もねぇ」
俺はあづにデコピンをして憎まれ口を叩く。
嘘だ。
俺は少なくとも、あづには心を開きかけている。友達だと思ってなくても、友達になりたいとは思っている……かもしれない。
「いやそれ絶対嘘だから!友達だと思われてなかったら絶対帰れって言われてるし! なぁ、潤?」
「……まぁ、確かに帰れとは言われてないな。この前来た時と違って」
「だろだろ? やっぱ今日来て正解だっただろ?前より丸くなってるし」
「……まぁ、前よりはな」
控えめに潤は頷く。