恋って西洋風グミの味?
「お前に関係ねーべ?」

タク先輩が言い放った。

あたしは少し震えながら大槻を見ていた。

今まで気づかなかったけど、どうやらタク先輩と、大槻だと、大槻のほうが体つきがいいっぽい。

「ほら、立てよ」

タク先輩をシカトして、大槻があたしのほうに寄ってきた。

あたしの腕を引っ張って、無理やり立たせる。タク先輩のことは相変わらずスルーしてる大槻。

そんなことしたら、いくらタク先輩でも怒るよ…?

「てめっ、邪魔すんなよ、さっきから!!!」

「もういいだろ、かっこわりーよ、お前」

その言葉に反応したのか、タク先輩は、すっ、と立って、振り返らずに立ち去って行った。

何の言葉も残さずに…。

タク先輩、あたしには何も言わないの…?

なんだか悲しいよ…こんなに好きな先輩なのに…こんなに好きなのに…

それなのに、これってないよ…



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