恋って西洋風グミの味?
悲しくてなんだか泣きそうだ。

無理やりこんなことされて、それでもまだタク先輩と一緒にいたいと思うのだろうか。それを考えるとどんどん不安になってきて、ついポロリと涙が出てしまった。

「お前さー」

大槻があたしの目線になって話しかけてきた。

そうだ、呆然としてたけど大槻がいたんだ。

むしろ大槻が助けてくれたんだった…。



「あいつ最低だぞ?」


平然とした顔で言う大槻。それを聞くと無性に悲しくなって、ボロボロ涙が止まらなくなった。

そんなの知らなかったもん!いつもは優しくて素敵な先輩だったんだもん!
大槻は知らないだけなんだよ!

「大槻のバカーーーーー!!!」


思わず口からそんな言葉が出てしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

大槻は無言だった。

「バカだな、お前」

そういうと、大槻は自分のブレザーを脱いであたしにかけてくれた。

なんだか無性に嬉しくて、あたしはもっと泣いてしまった。

「じゃ、オレ帰るから」

そう言うと、立ちあがって帰ろうとした。

大槻のブレザーのぬくもりに、あたしは一人でボロボロ泣いた。
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