恋って西洋風グミの味?
その話をクラスの中で大声でされて、あたしはいてもたってもいられなくなってきた。
まぁ…精神的ダメージは和らいでるんだけど…。

話が進むにつれ、どうしようもなくなってきたところで、大槻が席を立った。

ナイスタイミング!

「あ、ごめん、ちょっと用事!」

そう言ってあたしは大槻のあとを逃げるように追って行った。

階段で大槻と八会う。

「ねぇ~大槻~どうしよう~」

「知るかっつの。」

「でも昨日のこと全部知ってるの大槻しかいないし。」

「俺のことは話さなくていいからな。」

「うん…まぁそのつもりだけど…」

と、他愛ない会話をしてる途中に、

「優喜くーん」

と言う甘ったるい声が聞こえた。

へ?優喜?大槻のことだよね?だれが大槻をこの学校で優喜なんて呼ぶわけ?!

そこに現れたのは図書委員の松下さん。眼鏡におかっぱを少し明るくした髪型。これまた目立たなそうな普通の女の子。

そ、それが大槻を「優喜君」ですって?!

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