恋って西洋風グミの味?
「あっおい、神菜っ」
後ろから大槻の声が聞こえたけどお構い無し。

知らない知らない。

昨日優しくしてくれたのはあたしが惨めだったからってわけね。

大槻のバカ…。

あたしは授業が始まっても教室には戻らず、それでいて居ても違和感のない場所、図書室に身を隠した。

何をするわけでもなく、ただボーッとふらふらしていた。

教室には戻りづらい。

すると、ケータイがなった。大槻からのメール。

《勘違いすんなよ》

と、だけ書かれていた。

ああ、勘違いしてましたよ、クラス代表根暗不思議君ってね。なんだ?あれはそうか、彼女いるって知られたくなかったわけか。そーですか。なのにあたしにキスしちゃうんだ。意外なまでにやり手だね、オーツキ君。
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